シンガポールで会社設立をし、日本からシンガポールへ移住する場合、どのくらいのコストがかかるのかは心づもりをしておきたいポイントです。

 外国人としてシンガポールに住むための費用や、日本とシンガポールの物価の差なども理解しておいたほうが、ご自身だけでなく、一緒に移住する家族も安心するでしょう。

今回は、シンガポール移住にあたってかかる初期費用と、生活面での費用の両方を一挙にご説明します。日本では考えられないほど高額なものもあれば、意外とリーズナブルなものもあります。移住する際の参考にお読みいただければ幸いです!

※ご参考のため、1シンガポールドル(SGD)=100円での換算値を追記しております。実際のレートとは異なるため、日本円の金額はあくまでも参考としてご覧ください。

シンガポール移住時にかかる初期費用

シンガポールで会社設立をして移住する際の初期費用には、会社設立費用、日本からの資産移転にかかる費用、引越し費用、住宅(不動産)や車にかかる費用、お子様が通う学校の入学関連費用といったものがあります。1つずつ、順番にご説明します。

会社設立にかかる費用項目と金額

移住の基本スキームである「シンガポール法人を設立して就労ビザを取得する」流れの場合、まずは最低限、以下の費用が発生します。

  • 会社設立登記をし、当面の間、法定要件を満たす状況を作ること
  • 法人銀行口座の設立
  • ご自身の就労ビザ(EP)の取得
  • ご家族の扶養家族ビザ(DP)の取得
この構成で、11,000-15,000SGD(約110-150万円)ほどがかかります。会社設立などを担当するサービス(当社のように移住や会計・税務・登記を手掛ける会社)のフィーにより費用は変わります。また一緒に移住する家族が多くなると、人数分の扶養家族ビザ(DP)が必要になり、小さなお子さんがいらっしゃる場合はワクチン接種記録を登録するための費用が発生するなど、家族構成で費用も変動します。そのため、会社設立やビザを依頼する会社に連絡をして、早めに費用を確認しておくとよいでしょう。

日本からシンガポールへの資産移転もしくは処分費用

移住にあたっては、ご自身の資産をシンガポールに移転したり、移住前に日本で売却したりする費用も発生します。

金融資産の移転

現金はシンガポール国内で開設した銀行口座へ移せますが、為替の影響を受けることをおさえておきましょう。近年は円安の傾向が高まっており、シンガポールの通貨であるシンガポールドル(SGD)は、10年ほど前は1SGD=67円あたりでしたが、2023年は1SGD=100円を超す状況が続いています。日本円が弱いときほど、日本円を両替して得られるSGDは減る、ということになります。

ただ、シンガポール移住をする観点では、ある程度はやむを得ないと割り切って、為替レートに関わらず必要額を両替される方が多くいます。また、SGDで稼げるタイプのビジネスや、海外向けのビジネスをされている場合は為替の影響が少なくなっていきます。

為替両替時における銀行でのコストは、銀行がこっそり為替レートに乗せる「スプレッド」と呼ばれる手数料と、明記されている両替手数料の2種類があります。時期や銀行によりますが、両替金額にかかる1%弱のスプレッドと、両替1回にかかる数百円〜千円程度の両替手数料がかかると考えておくとよいです。日本円⇔SGD間で何度も両替すると手数料で目減りするため、当面の必要額を考えて、両替する回数を少なくしたいものです。

また、有価証券については、出国時点相応の額(時価換算1億円以上)を保有していると、出国税の対象となる場合があります。これは、出国時に譲渡したとみなす「みなし譲渡益」に対して所得税が課されるという税制です。

※こうした日本国内の税務については、日本の専門家(典型的には、国際税務にも通じた税理士さん)へのご相談をされるのがよいかと思います。

日本にある不動産や車の売却

自宅などの不動産はシンガポールに持っていくことはできないため、売却するなどして処分するか、賃貸に出すことになります。こうした売却あるいは賃貸に出すためのの手数料や手間も状況により発生します。

なお、車については売却や知人への譲渡が基本となります。個人輸入を考えられるケースもあるかも知れませんが、日本の車を個人輸入する場合、ものすごい額の税金がかかります。シンガポールでの車の保有は、特権的なものと政府が位置付けており、「車を10年持つための権利」を買うだけで1千万円以上かかります。さらに車の輸入時にも高額の税金が課されます。そのため、車の輸入の手間とそこでかかるコストを考えるとあまり現実的ではない、と判断される方が大半です。(我々の実体験では、クライアント全員です)

ちなみに、シンガポールに来てから車を購入する場合の価格は、税金を含めると日本の5〜6倍(!)となります。シンガポールでは、車を持つにも覚悟が必要なのです。この点については、後ほど詳しくご説明します。

引越し費用

日本の引越し業者の中には、日本通運、クロネコヤマト、サカイ引越センターなどが海外への引越しに対応しています。シンガポール移住にあたっては、こうした引越し業者のサービスを使って家財を運ぶことになります。

費用は見積もりによって変わりますが、参考として、日本通運の単身者用「セルフパック・コンビ」は、専用ダンボール15箱までの運搬で13万円です。これは、到着まで1か月前後かかる船便の金額です。

家族で移住するとなると、この数倍の荷物があると思いますので、引越し費用として50〜100万円ほどを見込んでおくのがよさそうです。こうした費用や手間を考えると、大きな家財は日本で処分し、シンガポールで調達し直すケースも多く見られます。

不動産の契約

シンガポール移住にあたっては、住居用の不動産を探して契約する必要もあります。シンガポールで不動産の賃貸契約をする際は2年契約が多く、初期費用として

  • 家賃とは別途で2か月分の敷金(Security Deposit)
  • 不動産のエージェントに対する、家賃1か月分の仲介手数料

がかかるのが通例です。

エリア選びにおいては、シンガポールは日本の都市部以上にコンパクトシティなので、移動の負荷が低く、どのエリアに住んだとしても、どこへでも移動しやすいという特徴があります。家賃は高いものの、都心で至極便利な場所に住んでいるというメリットを考えると、ある部分でバランスしているともいえます。

シンガポール移住生活を楽しむうえで住居選びは非常に重要です。シンガポールの熱帯の暮らしを楽しめるプールやBBQピット、ジムといった付帯施設が充実している物件も多くあります。高額な買い物でもあり、しっかり選んで充実した生活を過ごせる場所を確保したいものです。

そんな重要な物件選びですが、シンガポールの賃貸物件は供給に対して需要が多く、良い物件はすぐに契約が入り売り切れます。そのためオーナー側の立場がかなり強く、交渉は極めて難しいのが実情です。その割に不動産そのもののクオリティは日本よりばらつきが大きく、問題を抱えた状態で賃貸されることも少なからずあります。こうした問題を避けるためには、賃貸前の入念なチェックと交渉が欠かせません。

こうした交渉は自分自身で行うか、エージェント(いわゆる不動産仲介業者のこと)を雇うか、となります。エージェントは、家主側についているエージェントと、借主側についているエージェントがいます。皆さんが賃貸をする場合、「借主側エージェント」を使うかどうかを考えることになります。※借主はTenantと言われるため、借主側エージェントは、Tenant side agentと呼ばれます。

借主側エージェントは皆さんの希望に沿った物件探し、内覧アレンジ、そして皆さんの利益を代表して交渉を行います。こうした借主側エージェントをつけない場合、皆さん自身が全責任を負って、これらの手続きと交渉を進めることになります。シンガポールの不動産賃貸は日本と違ってさまざまな問題が起きやすいので、隠れた問題を被るコストを考えると、借主側エージェントに手数料を払ったほうが結果的に安くつくケースが多くあります。

なお、シンガポールで外国人が不動産を購入するとなると、どんなに安い物件でも多額の現金が必要になります。これは、不動産相場が高いことに加え、外国人の不動産購入にはABSD(Additional Buyer’s Stamp Duty)という高額の税金がかかるためです。

2023年、このABSDの税率が不動産価格の30%から60%(2倍!)へと大幅に引き上げられ、外国人がシンガポールで不動産を買うことへのハードルが一段と高まりました。しかも、ABSDは現金一括払いしかできないため、不動産を買う際は多額の現金を用意しなければなりません。加えて、銀行は外国人にはおいそれとローンでお金を貸してくれたりしません。そのため、外国人は不動産購入が割に合わない、となり、賃貸することになります。

参考までに、会社のオフィスについては会社設立直後は用意せず、会計事務所などから登記住所を借りるケースが大半です。ちなみに、シンガポール都心でオフィスを借りると、東京都心と同レベル、もしくはそれ以上の高額になります。 

 

車の購入

シンガポールで自動車を買う場合、最低でも日本の5〜6倍の費用がかかります。トヨタのカローラ、ヤリスでさえ、最低ランクの車種でも160,000SGD(約1,600万円)を超える驚きの価格です。

シンガポールは国土が狭いため、政府としては渋滞緩和を避けたい意向があり全国民に車を持ってほしくないのです。こうした考えのもと、シンガポールではCOE(Certificate of Entitlement)という、車を10年間保有するための権利代を政府に払う必要があります。

このCOEは発行数が限られているため、需給バランスによって価格が変動します。ちなみに、2023年6月時点でのCOEの価格は、排気量が最も低い車種でも約10万SGD(約1,000万円)となっています。車を買う権利を取得するだけで1,000万円もかかるとは、日本人の想像を絶する金額です。

さらに、シンガポールでは車は100%輸入しています。COEに加え、輸入時に車の市場価格の2−3倍が税金として課税され、更に重量税や消費税が上乗せされた結果、カローラでさえ1,600万円以上の価格帯になっているのです。ざっくりいうと、シンガポールの車の価格は、「日本の価格の3倍+1,000万円」と恐ろしい価格になります。※高級車は更に高くなります。。。

子どもが通う学校の受験料・入学金

シンガポールに移住した家族が、子どもの学校として最も多く選ぶのはインターナショナルスクールです。

インターナショナルスクールへの入学にかかる費用項目は学校によってさまざまですが、日本の学校における受験料と入学金に相当する費用をピックアップすると、およそ日本の私立大学の2倍ほどを見込んでおくとよいでしょう。受験料に相当する費用が500SGD(約5万円)ほど、入学金が5,000SGD(約50万円)ほどです。

その他にも、制服や教材費、授業で使うタブレットやパソコン代といった諸費用も入学時に見込んでおく必要があります。学校入学にあたっても、細々とした費用がかかるのです。

シンガポールで生活していくためにかかる費用

物価が高いイメージがあるシンガポールですが、移住後、実際に生活するにあたってどのくらいの費用を見込んでおくべきでしょうか。また、日本とは異なる生活習慣や社会保障制度によって発生する費用もあります。

生活費

シンガポールでは、家賃や食費、日用品代は日本よりも高額になる一方、交通費は低価格です。また、特に小さな子どもがいる家庭はメイドさんを雇うケースが多くあります。

家賃

シンガポールの家賃の相場は、日本でたとえると、麻布や六本木、表参道といった東京都心のレベルです。以下の表を目安にしてください。

立地
広さ
家賃の目安
都心に近い住宅街
(River Valleyなど)

~100㎡
5,000 SGD

100~125㎡
7,000 SGD

125~150㎡
9,000 SGD
郊外
(Houganなど)

~100㎡
3,500 SGD

100~125㎡
4,200 SGD

125~150㎡
5,000 SGD

150㎡~
6,000 SGD~

食費・日用品代

毎日の生活に関わる食費や日用品は、日本の1.5〜2倍ほどの物価感覚です。食料自給率が10%以下のシンガポールでは、食料の大半が輸入品であるため、特に生鮮食品は価格が高い傾向にあります。日本で普段買っているもの・食材だけでの食生活を送ろうとすると、食費はおのずと高くなります。

また、高品質なものやブランド商品については、驚くほど高価格です。たとえば新生児用粉ミルクは、オーストラリアやヨーロッパなどからの輸入物が多く、1缶(800g)あたり約60SGD(約6,000円)です。日本国内で少しお高めのミルクを買うと2,500円前後なので、およそ2.5倍の価格差があります。18SGD(1,800円)ほどの安いミルクもありますが、高いものが良い、という傾向もあり、60SGDあたりの商品が売れ筋のようにも見えます。

一方熱帯の果物(バナナやパイナップル、マンゴーなど)は日常的に食されていることもあり価格はこなれていて美味しいものが簡単に手に入りますし、ドン・キホーテが食品スーパーの形態で進出していることもあり日系商品も価格が手頃になってきています。上手く日本のもの・現地のものの良いとこ取りをして行くと、バランスの良い食費コントロールもできそうです。

まとめると、シンガポールで新鮮な食材や質の良い日用品を使ったりして「そこそこ良い生活」や「日本風の生活」を送ろうとすると、日本よりも生活費がかかることを見込んでおくと安全です。

外食の場合

シンガポールは自炊をする文化があまりなく、ホーカー(屋台街)で簡単に食事を済ませる人も多くいます。ホーカーでは価格帯も5〜10SGD(約500〜1,000円)と安いので、食事にはあまりお金も手間もかけたくない人にとっては、ホーカーは重宝するでしょう。チキンライスやラクサ、バクテーといったシンガポールの定番料理のほか、中華料理やインド料理、洋食やタイ料理のホーカーも多くあります。

なお、通常のレストランは価格帯が高く、およそ日本の2〜3倍の食事代がかかります。都心のランチで20〜25SGD(約2,000〜2,500円)程度かかります。高級レストランでは、例えば高級寿司では一人500 SGD(50,000円)〜というのもよく見られます。

交通費

MRT(地下鉄)やタクシー、バスといった交通機関は、日本よりシンガポールの方が低価格で利用できます。

タクシーは、Grab(配車アプリ)を利用すれば、指定の場所に迎えに来てくれますし、アプリ内で行き先を指定することができます。英語で運転手さんへ行き先を説明する必要がなく便利です。空港から都心まで25〜40SGD(約2,500〜4,000円)程度、徒歩10分程度の距離の移動であれば10SGD(約1,000円)もかかりません。

ただし、Grabの金額は時間帯により大きく異なります。通勤や帰宅ラッシュ、降雨時などのピークは通常の2倍ほどの値段になることもあります。

メイドさんの費用

シンガポールでは、住み込みのメイドさんを雇う家庭が多くあります。メイドさんは近隣国からの出稼ぎ労働者で、エージェント経由で紹介をしてもらうことが多く、費用はメイドさんの経験年数や出身国によって変わり、月額800〜1,000SGD(約8〜10万円)ほどです。

メイドさんに何をしてもらうか、また家族と一緒に食事を取るか否かなどは、その家庭によってまちまちです。毎日、家族と一緒に夕食を取る家庭もあれば、メイドさんには別途食費を支払い、別に食べてもらう家庭もあります。メイドさんの基本的な生活費は雇い主側が持つことが多いです。

娯楽・旅行

シンガポールは東京23区ほどの面積しかなく、自然を楽しめる場所も限られています。そのため、日本のように、休日に車で郊外に出かけて、温泉やスキーを楽しむといった過ごし方はできません。

シンガポールに住む人が旅行する際は、東南アジアの近隣国に足を運ぶことが多くあります。飛行機で2〜3時間もあればインドネシアやタイに行けるので、週末に出かけるだけでなく、日帰り旅行をする人もいるほどです。

なお、東南アジアの近隣国へのフライト代は、日本国内の飛行機移動と同程度で、格安航空会社であれば200SGD(約2万円)台〜です。

医療保険

シンガポールは日本と異なり国民皆保険ではなく、政府の保護・サポートは特にありません。個人で民間の医療保険に加入する必要があります。日本人の場合、日系保険会社で加入可能な保険を契約することが多いです。一般的な年間保険料は、以下の表を目安としてご覧ください。


30歳
40歳
50歳
通院、入院、死亡、後遺障害などを補償
2,300 SGD
2,500 SGD
3,000 SGD

医療保険は、カバー範囲によって金額が異なります。保険に入っていないと、入院時に数百万円以上の費用がかかってしまうため、保険に入っておくことをおすすめします。それなりの金額がかかりますが、高収入の人は日本でもかなりの額を健康保険に支払っている(給与から控除されている)ので、シンガポールに移住しても保険料が大幅に増えたとはならないことが多いかと思います。

医療費

シンガポールの医療費は、上記の医療保険の加入プランによって、受診できる病院と自己負担額が変わってきます。医療保険に入っていても、通院が補償に入っていない場合や、免責(自分で幾らかは出す)部分の費用がかかる場合、自己負担部分の医療費はそれなりにかかります。

たとえば、そもそもの医療費自体が高いため、保険無しで通院・レントゲンをとるだけで3-5万円かかる、子供の風邪の通院で4万円、といった金額感です。そのため、大人は風邪を引いた程度の体調不良では病院に行くことはありません。風邪がひどくなったり長引いたりした場合に、抗生物質が欲しくて病院にしぶしぶ行く、という感覚です。
あるいは、医療保険を手厚いものにして、通院もほとんどがカバーされるようなものにするのが安全かも知れません。

子育てにまつわる費用

お子様がいる家庭では、子育て関連の費用も気になるところだと思います。インターナショナルスクールの学費は、日本の私立学校よりもはるかに高く、小学1年生で年間20,000〜45,000SGD(約200〜450万円)はかかります。この学費は、学年が上がるほど高くなっていきます。

その他、施設利用料やスクールバス代、長期休暇時のサマーキャンプや日々の習い事といった費用もかかります。人気の習い事はスイミングで、自宅の敷地内にプールがある場合は、そのプールでパーソナルトレーニングを受けることもできます。

1回あたりのレッスン参考価格:

  • コンドでの水泳、テニスのパーソナルトレーニング 70 SGD

  • 自宅でのピアノレッスン 40 SGD

  • 絵画、ダンス教室 40 SGD

税金

シンガポールに移住する人のほとんどが、税金面でのメリットは大きいことをご存知だと思います。シンガポールでは、日本と比べてほぼ全ての税金が安くなります。さらには、シンガポールではそもそも税金が一切かからない項目もあります。

法人にかかる税金

シンガポールで設立した会社にかかる法人税率は17%です。実際の法人税率は17%よりも低くなります。これは、200,000 SGDまでの利益部分は軽減税率が適用されて税額が低くなるためです。加えて、法人設立後3年間は軽減幅が大きいため、税額がさらに低くなります。たとえば法人の利益が5,000万円の場合、法人税の実効税率は12.8-13.5%です。日本の法人税に比べると、大幅減になります。

個人にかかる税金

シンガポールで個人にかかる主な税金は、個人所得税です。所得税は、日本と同じ累進課税制度であるものの、最高税率は23%に留まっており、日本の最高税率の45%と比べてかなり低くなっています。加えて、住民税はシンガポールではかからないことも大きな違いです。
例えば年収3,000万円の人の場合、シンガポールの所得税は405万円(税率13.5%)ですが、日本では1,141万円(税率38%)の所得税+住民税が課せられます。これは概算ではありますが、2.5倍もの大差がある、と言えます。

さらに外国人は社会保障費の負担が事実上ないため、税金・社会保障などの合計は、日本にいるときに比べて圧倒的に低いといえます。

そして、シンガポールでは、株式譲渡益や配当には原則税金がかかりません。資産運用にかかる税金が低いことも大きなポイントです。ただし、日本に残してきた不動産などにかかる税金は日本へ納める必要があり、相続税も移住後10年以内であれば発生します。相続税対策としてシンガポール移住を考える場合は、留意ください。

また、日々の生活面では、日本の消費税にあたる物品・サービス税(GST)があります。2023年時点では8%で、2024年1月からは9%に引き上げられる予定です。こちらは日本と大差ありません。

最後に

シンガポールに移住して生活をするとなると、初期費用が生じることに加えて、総じて物価が高いため、日本よりも生活費は高くなりがちです。それに対して、法人・個人ともに税負担や社会保障負担は大幅に軽くなり、その分手元に残るお金は大きくなります。
こうしたメリットとデメリットを天秤にかけると、相応の所得がある方々にはシンガポール移住で得られるメリットは大きく、デメリットを大きく上回るものになります。シンガポールの物価や税金の仕組みなどをよくご理解頂いて、自分が望むライフスタイルを賢く実現し、シンガポール生活を楽しんでいただければと思います。

シンガポール移住.comでは、シンガポール法人の設立、就労ビザ取得、お子さんの学校選びや生活のセットアップまで、シンガポール移住を全面的にバックアップしております。シンガポール移住を考えており、その費用感やプロセスについて相談したいことがあればお気軽にお問い合わせください。